スキップしてメイン コンテンツに移動

仕訳のルールを覚えよう

仕訳とは

仕訳(しわけ)とは、取引を記録することです。

仕訳は簿記のルールで行います。

経理の仕事をするには、少なくとも日商簿記3級の知識が必要、と言われています。

しかし、今の時代、そこまでの知識はいりません。

経理ソフトを使うからです。

取引の内容と勘定科目を結びつけることができれば充分です。

勘定科目もたくさん覚える必要はありません。日常で用いる勘定科目は10個程度のものです。それ以外の勘定科目は、めったに使わないので、必要が生じたときに検索すれば充分です。

では説明します。

仕訳の例

例えば、新聞代を4,000円払ったとき、

新聞を買った=新聞図書費という経費が発生した
払った=現金という資産が減少した
と分解します。

わざと難しくしていると思うかもしれませんが、この考え方は、簿記特有の考え方なので、こういうものだと割り切って記憶するしかありません。

振替伝票は次のように書きます。

借方貸方
新聞図書費 4000現金 4000

借方は左側、貸方は右側という意味です。最初はあまり気にしないで、単純に暗記してください。

上の「新聞図書費」というのが勘定科目ですが、これを取引内容に応じて変えるだけです。

コピー紙を買ったのであれば「事務費」または「事務消耗品費」、
銀行に振込手数料を払ったのであれば「手数料」または「支払手数料」

上の例は、右側が「現金」になっていますが、預金から引き落としになったのであれば、そこは「普通預金」などとなります。

次は、収益があった場合の仕訳です。

今日一日の売上が3万円で、全部現金で受け取った場合

借方貸方
現金 30000売上高 30000

現金の位置が、左になっていますね。先ほどの新聞代では、現金が減ったので右に書きました。今回は現金が増えたので、右に移ったのです。これも簿記のルールです。

勘定科目については、何を買えば〇〇費というルールが、すでにあるはずです。先輩から聞いたり、前の仕訳をみれば分かります。

金額を間違わないように、そして、勘定科目を右に入れるか左に入れるかを間違わないように入力すれば、あとは経理ソフトが計算してくれて、集計表が作成されます。

仕訳のルール

仕訳では勘定科目の種類によって、増加の場合(減少の場合)借方(左側)・貸方(右側)のどちら側に書くか決まっています。

 借方(左)に書く貸方(右)に書く 
資 産資産の増加資産の減少資産は、現金・預金・売掛金など
負 債 負債の減少負債の増加負債は、借入金、買掛金など
資 本資本の減少資本の増加資本金など
収 益収益の取消し収益の発生売上、受取利息など
費 用費用の発生費用の取消し経費など

先ほどの取引例は、新聞図書費という「費用」が発生したので借方(左側)に、同時に現金という「資産」が減少したので、貸方(右側)に記入しました。

仕訳はちょっと特殊な技術なので、心がけて勉強しないと身につきません。覚えるためには少々の努力が必要です。

しっかり覚えたい方には、日本商工会議所の簿記検定を受検することをお薦めします。受験というハードルを設定することで短期間で簿記の仕組みを理解できます。一般の社員であれば3級で充分ですが、余力のある方には2級もお薦めします。

税金と関係するところに注意

会社の名入り封筒を作成した費用はなんでしょうか。事務に用いるものなので、「事務費」する会社が多いと思います。でも、印刷所に依頼するからという理由で「印刷費」にする会社もあります。その職場の慣習に従って自由に決めればよいことです。

自由では困ることもあります。例えば、お客さんとお酒を飲めばその費用は「接待費」です。それを飲み会ではなく会議をしたように見せかけて「会議費」として仕訳をすればまずいことになります。

接待費は税金がかかるからです。税金がかかる経費を、税金がかからない経費として処理することは脱税行為と言えます。

税金関連で注意するべきところは、もう一つ「給料」との関係があります。

創業10年を記念して社員に記念品を渡した。これを「福利厚生費」または「広告宣伝費」で処理するのが一般です。ただし、記念品の価値によっては、もらった社員の給料とみなされることがあります。給料とみなすのであれば、所得税をとらなければなりません。

トップページ>仕事のコツ>このページ