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欠勤したまま会社を辞めてしまいたい

今すぐ辞めてしまいたい

会社を辞めるには、一般的には上司に退職したい意志を伝え、退職日を合意して、健康保険などの退職手続きをして、貸与されている物品を返却し、最後の給料をもらって勤務を終えます。

ところが、会社で辛いことがあって、もう会社の人と話しをしたくない、顔を見るのも嫌だという気持ちになってしまうこともあります。

辞めたいことを会社に言いだしにくくて、無断欠勤してそのまま辞めてしまおうと思う人もいます。

気持ちは分かりますが、なるべく所定の手続きをしてから辞めましょう。

手続きをしないで辞めればどうなるか

退職の意思表示をしないと、本人は辞めたつもりでも会社の方はそうはいきません。

会社で働くということは、会社との間に雇用契約が成立しているということです。契約ですから、原則として双方の合意がなければ解約できません。

つまり、会社は本人から退職したいという意思表示がなければ簡単に退職手続きを開始できないのです。

ですから、連絡がとれなくなれば会社は連絡を取ろうとします。本人はそっとしてほしいかもしれませんが会社は連絡を取らざるを得ないのです。

解雇される可能性がある

本人の退職意志が確認できなくても、会社が一方的に雇用契約を解除する手段があります。

解雇です。

就業規則に「無断欠勤〇日すれば解雇する」というような規定があれば、その日数が経てば会社はその従業員を解雇する事由が成立します。解雇通知書が送られてくることになります。

解雇されたというのでは世間の印象が違うので、なるべく避けた方がよいでしょう。

無断欠勤のまま辞めるデメリット

会社に在籍したままだと、社会保険料の支払い義務が継続しています。会社に対する借金が増えていくと思わなければなりません。

携帯電話や制服などの貸与されている物品を返却しないで会社に損害を与えると賠償を求められることがあります。

雇用保険の給付を受けるには会社から離職票という書類をもらってハローワークに提出しなければなりません。失業給付の支給が遅れてしまいます。

新しい勤務先を探して入社手続きをするときに、前の会社との雇用関係が残っていると、健康保険や厚生年金の手続きができなくなることがあります。

どうすればよいか

会社に行って、退職したいと言えばよいのですが、できないのであれば退職届を書いて会社に郵送しましょう。

郵送では失礼だと思う必要はありません。会社は手続きが進まないのが一番困るので、退職届一枚でもありがたいのです。

退職届を送るときに「今後の連絡は郵便にしてください」と書きましょう。そうすれば、必要な手続きを出社する必要がなく進めることができます。

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